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2学期は子どもが疲れやすい⁉【不登校支援・家庭教育支援の専門家が解説!】

  • 2024/11/25
  • 2024/11/25

私たちが子どもの頃は、1年が3学期制だった学校が多かったですが、近年では2学期制の学校も増えています。なぜ、2学期制と3学期制の学校があるのかみなさんはご存知でしょうか?

このブログではそのカラクリと違いなども解説したいと思います。

日々子どもの様子を見ているとついつい親御さんも口出ししてしまうことが多い傾向があります。

お母さん
お母さん

なんでうちの子は片づけできないのかしら・・・?

お父さん
お父さん

歯磨きしなさいって何度言っても子どもがしないんです・・・。

こう嘆く親御さんは少なくありません。

しかし、この時期は子どもが疲れやすい時期なんだということを改めて認識していただき、親としてどのような対応が求められるのか一緒に考えていきましょう。

2学期制の学校

昭和では土曜日も授業があるのが当たり前だったのが、週休二日制が世の中に広まるにあたり学校も土曜授業が無くなっていきました。その結果、授業数の不足や学校行事の大幅な取りやめなど、さまざまな課題が表面化するようになり、2003年に中央教育審議会が教育課程の適切な実施と課題を解決するために提唱したのが二学期制の導入でした。

二学期制というのは、1年を前期・後期の2学期に分ける制度のことを指します。

4月~10月初旬までを「前期」とし、10月中旬~3月までを「後期」とし、前期と後期の間に学期を区切るために数日間「秋休み」が設けられるスタイルが一般的ですが、秋休みがない学校もあります。

二学期制と三学期制のどちらにするかは、主として市区町村の教育委員会が決めます。市区町村内にある学校すべてで二学期制か三学期制を統一している場合もあれば、各学校でどちらにするかを選択できるようにする地域もあるなど、対応はさまざまです。

そのため、同じ市区町村内でも学校ごとに二学期制と三学期制のばらつきが出るケースもあります。

文部科学省の「令和4年度公立小・中学校等における教育課程の編成・実施状況調査 調査結果」によると、二学期制を実施している小学校の割合は22.3%、中学校の割合は20.4%です。

令和4年度(公立小・中学校等)調査結果

2学期制と3学期制の違い

学校で学ぶ内容は文部科学省の学習指導要領に示されているので、三学期制でも二学期制でも子ども達が学校で学ぶ内容に違いはありません。

では、2学期制と3学期制では何が異なるのでしょうか。

前述したとおり、2学期制の学校では秋休みがあるところもありますので、それは大きな違いの1つとなります。ちょうど10月の学期の間に数日~2週間程度お休みがあるところもあります。3学期制の学校に通う子ども達からすれば、うらやましく感じますよね。(笑)

それ以外の違いとしては、成績表を渡す回数が違うという点でしょう。成績表は学期終わりに渡されますので、2学期制の学校では2回、3学期制の学校では3回となります。受験などを控えているお子さんからすると、2学期制の成績表は回数が少ない分1回の評定が大きく左右してしまうことにもなるでしょう。

また、定期テストの回数も異なります。中間・期末テストなどの定期テストは2学期制の学校では4回、3学期制の学校では5回行われます。2学期制の学校では、テストの回数が減る分テスト範囲が広くなるでしょう。

どちらがいいという話ではなく、親御さんという立場では適切にその違いを理解し子ども達のサポートをしていただければいいなと思います。

子どもが疲れやすい時期

前述しましたように、学校によって2学期制・3学期制と異なる場合もあります。しかし、3学期制でいう2学期に当たる今(10~11月)はどの学校も学校行事が多く、子ども達は忙しく生活しています。運動会や文化祭がこの時期にある学校も少なくありませんし、小学校では秋の遠足などが行われることもありますし、職場体験がある学校もあります。中学生以上になると、その行事の合間に定期テストもありますので目まぐるしい毎日を過ごしていることでしょう。

時には学校行事に疲れ果ててしまい、勉強が疎かになってしまうこともあると思います。そんな時、親御さんから「勉強したの⁉いい加減やっとかないとまた平均点も取れないわよ。」などと言われると子どもも余計に疲れ果ててしまうでしょう・・・。

まず、親御さんが知るべきこととしては、この時期の学校生活というのはどの子も疲れやすいということでしょう。それを知っているのといないのとでは大きく対応が異なっていきます。子どものことをすべて知ることは難しくても、知る努力をするということは大事ではないかと思います。

親に求められる対応とは

私たち大人でもそうですが、疲れているときにあれこれ言われても上手くできないことの方が多いでしょう。やらなきゃいけないことが山ほどあるのにできない・・・そんな状態が続くと、次第に自分に対して嫌気がさし、ネガティブな感情に支配されてしまうことも珍しくありません。大人だってそういう場合がありますが、親御さんは子どもの為・家族の為に例え疲れていても頑張れたりします。それを子どもにも同じように要求してしまうという流れになってしまうご家庭は、支援の中でもよくみられます。

そう思われる親御さん達のお気持ちはよく分かりますし、理解できます。しかし、それができるのはこれまでの経験の中で「どれだけしんどくてもやっておいた方がいい」ということを知っているからということと、やはり自分でない誰かの為だからというのは大きいのではないかと思います。子どもも親御さん達と同じぐらいの気概を持ってくれているといいのですが、そこまで思える子どもというのはそう多くはありません。どの子も自分のことで精一杯です。そこをしっかり理解してあげたいですね。

子どもに多くを求めるなという話ではなく、子どもも精一杯今を生きているということを理解してあげることがまずは大事になるでしょう。

その上で、どのようなサポートが親御さんにできるのかを考えていきたいものですね。

子どもの力量やキャパシティーは様々です。日々の学校生活だけでは問題ないと捉える子もいれば、学校行事も楽しく過ごし余力すら感じている子もいますし、学校では楽しく過ごせていても家では電源が切れたかのようにだらけてしまうという子もいます。

学校行事が立て続けにあっても、家庭でも元気に過ごせている子は問題ないかもしれませんが、そうでない子は注意深く親御さんが様子を見てあげてほしいなと思います。明らかに普段と様子が違う状態になれば親御さんから「どうしたの?」などと声をかけてあげた方がいいケースもありますが、子どもなりに疲れていても頑張っている様子が見受けられるのであれば、すぐに声をかけるのではなく様子を見てあげるという判断がよい場合もあります。いずれの場合にせよ、親御さんはお子さんの様子を注意深くは見ていただき、何かあったときにはすぐにサポートできる体制を整えておけるといいですね。

まとめ

お子さんの様子を見ているとあれこれ気になってしまうことも多いでしょう。ただ、この時期はどの子も頑張って学校生活を送っているということを知っていれば多少の小言は言わずに様子を見てあげる方法も取っていきたいですね。誰しも分かっていることを言われるとイラっとしてしまうこともあります。無用なやり取りのせいで、余計に子どもを疲れさせないようにというところは気を付けたいですね。

我々親も疲れが溜まると普段できていることがおざなりになることもありますし、やる気が出ないということもありますね。子ども達が同じように忙しくなったときは、共感や理解はしてあげられると思います。「疲れていてもこれぐらいはできるでしょう。」などと思うこともあるかもしれませんが、親にもタイミングがあるように子どもにもタイミングがあるということは理解していきたいですね。

ここ最近は急に寒くもなりましたし体調管理が上手くいかない子ども達も少なくないでしょう。心配するあまりつい親御さんからの声掛けが多くなってしまうこともあると思いますが、子どものことを信じて見守りながらサポートしていきたいですね。

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Profile

佐藤 博

佐藤 博家庭教育コーディネーター/
代表カウンセラー(みちびき)

15年間、不登校や母子登校のご家庭を訪問支援。子どもの「自分で社会とつながる力」を育む土台づくりに尽力。文科省協力者会議委員やいじめ対策委員も歴任。「傾聴で終わらせない、変化につながる関わり」が信念。お子さんへの直接支援に加え、ご家庭の課題を可視化し、親御さんと共に解決するスタイルが特長。家庭教育等の講演・研修も多数。「家庭からはじまる社会的自立支援」を推進します。

鈴木 博美

鈴木 博美家庭教育コーディネーター/
統括ディレクター(みちびき)

家庭教育アドバイザー・訪問カウンセラーとして9年間、不登校や親子関係に悩むご家庭を支援。2025年、支援10年目を迎えます。全国の家庭への直接支援を通し、親御さんとの対話で子どもの社会的自立をサポート。家庭内の会話や関わり方を可視化し、非認知能力を育む声かけや実践的なアドバイスで親子に伴走。保護者向けセミナーや講演も多数。「支援に迷う方こそ安心して相談できる存在」を目指し、家庭の再構築に丁寧に取り組みます。

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